2012年2月7日火曜日

お散歩猫のキキとヒゲおじさんの日常

今朝の上毛新聞のこの記事、読んだ? ぜひ読んで、そしてよく考えようぜ、え、お前は誰かって?

前橋市朝日町に住んでるミケです。ヒゲクマに頼まれたんで、この記事の解説をします。

   

注:この記事は今日の2本目。ひとつ前、「寒い朝、寒風の中の白菜、猫の家族に出会って、真鱈で豪華夕食…」が、本来の1月31日の記事です。

  

記事ではね、「元気21」は年間150万人の利用者があるんだって、1日にすると約4千人だよね、すごいね。

でもね、去年の5月の日曜日、千代田町4丁目の角の歩行者は508人しかいなかったんだって、同じところでね、1975年は3万5千人いたんだって、70分の1に減っているの。

元気21の集客力がまちに拡がってないって、記事は指摘してるんだ。

それでね、前橋市は、元気21の北側のウオーク館を美術館にして、8番街には図書館を中心にした複合施設を作って、元気21の集客力を「点から線」にするって言ってるんだってさ。

でもね、このことについて、ヒゲクマはね、こないだの『龍君とヒゲクマの対談』で、データを使って次のような解説をしてたんだ。聞いてあげて…

    

現在の前橋市の大型公共事業にはよその都市にない特色があります。民間事業が失敗した土地や建物を市が買い取り、公共事業で、公共施設を中心とする複合施設に変えるという仕事が多いです。

Qのまち広場:長崎屋⇒撤退⇒市が買収⇒公共事業で広場整備⇒公共広場

元気21:西友西武+群馬銀行⇒西友撤退⇒市が買収⇒公共事業でリニューアル⇒中央公民館、子ども図書館、行政機関等大半が公共施設、一部民間テナント

ウォーク館:西友西武+民間駐車場⇒西友撤退⇒市が買収⇒映画館+商業テナントを計画⇒映画館は成立、商業テナント失敗⇒市立美術館整備

8番街:日銀跡地を市が取得⇒周辺土地所有者が民間再開発事業を計画⇒失敗⇒市が土地買収⇒市施行の再開発事業を計画⇒失敗⇒市立図書館本館を計画

前橋駅前のSTビル⇒イトーヨーカ堂撤退⇒曽我製粉が不動産事業に失敗⇒コンサルに丸投げ⇒市が行政機関の設置を計画

ざっとこんなにあります。もともと民間事業で成立していたところへ、どんどん税金をつぎ込んで公共施設整備をしようとしています。

    

そこで、8番街に計画されてる前橋市立図書館についてです。

市立図書館は、戦前からあるとても由緒のある図書館です。

ヒゲクマが子どもの頃は職員が自転車の荷台に本を積んで利用者のところへ配達をしてくれていました。一貫して、利用者の利便を第一に考えてくれていました。今もです。

ですから、本館のほかに、分館、停本所、移動図書館等、市民が 使い勝手の良いようにネットワークが作られてきています。

図書の貸出件数をみるとよくわかります。本館は3分の1、分館等が半分以上なんです。

218万件という貸出件数はすごい数字です。県立図書館の5倍以上なんです。使い勝手の良い分散型の図書館が市民の支持を得ていることが良くわかります。

図書の予約がインターネットで、自宅からできるようになったときは、県立図書館の貸し出し件数が年間5万件近く減ったと聞いています。

   

市立図書館をより良くして行くには、もっともっと分館等の末端の施設を充実して行くこと、きめ細かな使いやすいネットワークサービスをすることです。それが、読書好きの市民に愛されてきた市立図書館の今日までの歴史に背かないやり方です。

ヒゲクマは、本館に大きなお金をかけることに反対です。大胡、粕川、宮城、富士見…、前橋は合併によって大きく広がりました。だからこそ、そういう広域的な都市にふさわしい、充実したネットワークをもつ図書館として、大事に育てて欲しいのです。

中心市街地に来る人たちの数を増やす道具として、市立図書館を使ってはいけないと、ヒゲクマは考えます。

    

問題はもう一つあります。   

県市町村課の発表資料で、前橋と高崎の借金を比較したのが上の表です。前橋は、高崎よりも1割以上借金の残高が多いのです。平成22年度に前橋は市債の大量発行をしていますので、その差は更に開いているはずです。

人口や経済活動など、都市としての大きさは、高崎の方が前橋よりも1割以上大きいのです。だから、実質的には、過去の借金の負担は、前橋の方が約25%重くなっています。前橋の財政は、借金で大変なのです。

もう公共事業に頼って何とかしようという時代ではありません。ほかの知恵でできることには、公共事業を投入しないのが正しい選択です。

公共施設は作れば作っただけ、維持管理費と運営費がかかります。それも、全て市民の負担です。とても大変なことです。

まちで商いをしている皆さんの中には、公共施設の集客力に頼らずに、自力で、立派に商いを伸ばしている方たちがいます。

中心商業地の小売業の問題は、そういう皆さんの知恵と努力に学んで、たくさんの税金を投入する公共施設に頼らずにやって行かなくてはいけないことだと思います。

    

そうなんだ、市役所に任せりゃ自分は金出さなくてもいいと思ってたけど、そういうことじゃないんだね、みんなの税金つかう話だもんね…

記事の中でもね、「飲食店経営の50代男性は『美術館できても、図書館できても、各店が努力しなければ、店の前を人が移動するだけだ』と指摘」って書いてある。そうなんだよね、作りゃいいってもんじゃあないよね

皆さん、良く考えようね、どうしたらよいかを決めるのは市民なんだから、みんなが考えなきゃ、みんなでやんなくっちゃ、これはね、ミケの結論…

   

2月4日午後6時から、後援会や政党・団体なんかとは全く別に、グループや個人で山本龍を応援している人たちが集会を開きます。どなたでも参加できます。ヒゲクマも行きます。皆さまもどうぞ…

     

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「ヒゲおじさん厨房に入る」、次回は2月4日の朝日新聞群馬県版に掲載予定です。紙面都合で一週遅れになる可能性もあると、新聞社から連絡が入りました。   

    

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