空の青、海の碧、そして藍
犬の飼い方は人それぞれです。
しかしどんな飼い方でもいいかと言えば、そんなことはない!と断じて言いたい。
おりしも12/7締切の動物愛護法パブコメ募集中ですが
今回は動物の飼い方について、どこまで規制するか、何をもってして虐待と言うか、などの項目があります。
犬やかんさんがパブコメ用に書かれた虐待例をそのまま転記させてもらうと:
*給餌・給水を止めることにより衰弱させ、不健康にする。
*肉体的・精神的にストレスをかけ、ストレス行動(異常な行動)を出現させる。
*排泄物の放置などによる不衛生、不快な生活環境で飼育する
*狭小スペースに閉じ込め、本来の正常な行動を抑制する。
*殴打や蹴るなどの直接的暴力で、恐怖に陥れたりする
*個々の動物がほんらい必要とする適切な運動(たとえば犬であれば定期的な散歩またはそれに準じる運動の機会、猫であれば上下にのぼりおりする運動など)の機会を定期的に与えられない環境で飼育し、動物に過度のストレスを与えること
このように虐待の定義とそれに対する罰則や、動物を虐待からいかに助けるか、などについての意見が求められています。
あと数日しかありませんが、ぜひパブコメを提出してくださいm(__)m。
全部の設問に答える必要はありません。言いたいことだけでいいのです。
どなたかが書かれたのに同感ならコピペでもいいのです。
*書くのは大変だから、同意事項チェックだけでできるバージョン
*コピペして一部変更したければ変更してメールあるいは郵送バージョン(7日締切なので至急!)
上記虐待項目のどれをとっても、本当に許せないことばかりですが、
私が最も気にするのは、繋ぎっぱなし、または閉じ込めっぱなしです。
(暴力とかご飯や水とかは当然として)
(もちろん留守番中とか1日のうちの数時間とかは別で、あくまでも24時間の話)
健康な犬を、直径2mでしか動けない状態にしておくこと、
健康な犬を、外に出さない。
どちらも同じぐらいかわいそう。
さて、そういう価値観の私が「外飼い」についてちょっと語ります。
その前に言葉の定義をしておきます。
私の中で、番犬=外飼い=繋ぎっぱなしではありません。
*「番犬」=人や車が来たら吠える仕事。外でも室内でも可能。
悪漢と戦うは仕事外。それ以前によほど気性が荒いか訓練されてなければ犬が泥棒に噛みついて放さないなんてないと思いますけど(少なくとうちの子は無理)。
*「外飼い」=室外で犬を飼うこと。それだけの意味。=放置とか犬小屋無しとかそういう条件は付帯しない。放置問題は別。
*「放置(肉体的)」=「繋ぎっぱなし」=「ケージまたは室内に閉じ込めっぱなし」=「散歩なし」犬が自由に動いたり運動できない状態。室内飼いでも外飼いでもあり得る。
「放置(精神的)」=話しかけない、人の気配のしない場所に繋ぐ、スキンシップがない。
こういう意味で上記の言葉を使用します。
それから保護犬の里親さん募集の場合は別とします。
ここからの話には含まれません。
さて、自分の犬をどう飼うか、ということで、うちの例を話します。
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うちの子達は、それぞれ成犬で放浪している所を、自分達で保護した。
だから、どの子も最初は外飼い。
特に2001年に来たみなみは、当時貸家に住んでいたので外飼いしかダメ。
と言うか、それ以前に契約書ではペット不可。
だから家の裏にしかおけなかった。
田舎だし、家の二方を空き地に囲まれてたし、番犬が必要!と主張すればOKされるだろうと見越してたけど。
最初から数メートルの長さの紐(鎖)で繋いで、長い軒下に更に大きな犬小屋を置いて、コンクリート部分と草地部分を十分に動けるようにしていた。
もちろん散歩も1日に最低2回は行った。
いつも顔を見られるわけではないから、みなみは寂しいのか、吠えたり穴を掘ったりしていた。
不動産屋さんと話したら、やっぱり「番犬はいたほうがいいよね」と許可をもらい、いつも顔を見られる前庭に移動。
庭中を動き回れる数メートルのワイヤーロープで繋いでいたけど、コンクリートテラスにもあがれるし、ガジュマルの木陰に入ることもできるし、走り回ることもできた。
みなみといっしょにテラスに座って、話したり、読み聞かせしたりしたなあ。
ペンションという仕事柄、晩ご飯からは裏庭に移動してもらい、正確には覚えてないけど、多分、半年後ぐらいから寝る時は車庫内にいれた。
でも愛情が増せば増すほど、いつだっていっしょにいたくなるのが人情。
次第にお客さんの無い時は、昼間、繋いだまま前庭に面したリビング内に入れるようになり、1年後にはリビング限定室内フリーに。
それでもやはり賃貸なので、寝る時は車庫に。それだけは守ってた。
でも、みなみと24時間いっしょにいたい、という気持ちは高まるばかり。
そのためにはその家では間取りなどの関係で難しい。
それでみなみと暮らせる家を建てることにした。
外飼い飼い主だって、犬のために家を新築することだってあるのだ
一生変わらないわけじゃない。状況に応じて物事は変化する可能性がある。
自分達の家ができて、晴れて室内飼い開始。
家の工事中にやはり成犬で仲間入りしたナツも、新しい家に移るまでは外飼い。
ケンも新しい環境やみなみ&ナツに慣れるまでは外だった。
だから外飼い=放置飼い主とは限らないし、一生外飼いとも限らない。
外飼いから室内飼いに移行する例はたくさんあると思う。
外飼いでも、かわいがっている人もたくさんいると思う。
家や間取り、家族、仕事の都合で室内に入れられない場合だってある。
犬の性質によっては、室内に入れない方がお互いのストレスが少ない場合もある。
犬との関係が深まるにつれて、やはり室内でいつもいっしょに、と思うようになったら、何か工夫をして、一緒にいられるようにするだろう。
動物と暮らすためにペット可の物件に引っ越すとか、家のリフォームをするとか
住居環境を変える人は多い。
だから、大事なのは外か中かより、飼い方だと思う。
自由度、運動量、散歩量、グルーミングなどの世話、スキンシップ。
うちは裏庭がドッグランになっているけど
「この庭があっても散歩に行くんですか?」と言われることがよくある。
庭で走れるから散歩はいらない、は間違い。
散歩は排泄・運動のためだけではない。
外のニオイに触れて、脳に刺激を与える大事な学校。
両方を体験した身としては、外と室内を較べたら、
もちろん室内でいっしょにいられるメリットは大きい。
おそらく犬もそれを感じるのではないだろうか。
みなみがずっと抱えていたトラウマのようなものが、ようやく消えていったと思えたのは新しい家に来て1年ぐらいだった。
非常に眠りの浅かったみなみがよく寝るようになった(その話)。
外にいると、ご飯や散歩の時以外は、庭仕事とか外にいる時しか顔を見ていられない。
だから室内生活に慣れる犬なら、
いっしょに室内メインで暮らせる方がお互い精神的にいいと思う。
犬の細かい表情やしぐさから犬の気持ちがよくわかるようになる。
室内で長くいっしょにいることで犬自身も言葉をたくさん覚えるし、表情やしぐさが豊かになると思う。
しかし留守番が長い家だったら、どうだろう?
ひとりぼっちで長く室内に閉じ込められているより、庭でひなたぼっこしたり、外の空気の匂いを嗅いでいるほうがいいかもしれない。
だから、私は一概には決めつけられないと思うのだ。
人の事情と犬の事情でケースバイケース。
例えば、留守番中は外で、家族が帰ってきたらいっしょに室内に入るだっていいよね。
うちの子達を見てても、一日中室内にいるわけではない。
散歩以外にも、天気が良ければ庭に出てゴロンとひなたぼっこをしているし、
何かかぎつけたら、外に飛び出して正体を見極めたいし、
雷が鳴ったり怖い時は、家族と一緒に部屋の中にこもりたい。
一番いいのは、室内と外とうまく使い分けるというか、行ったり来たりがいい。
少なくとも、外でも中でも、犬が日向と日陰を自由に行き来できるようにしておくのは必要だと思う。
でも、住宅事情や仕事の都合でわかっていても無理なこともあるだろう。
(都会では無理な方が多いかも)
やっぱり知恵と力と愛情で少しでも犬によい環境を与えるよう、
飼い主が努力するのが一番大事で、
あれとこれとそれが最初からできなきゃダメ!ってことはないと思う。
まずはここまで。
続きは多分あると思いますけど・・・(どうかな?)
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